病気について知る病気辞典

低用量経口避妊薬(OC)の副効用について。

2011年6月16日

避妊以外にも多くのよい効用があることから「OCは女性の生活改善薬」とも言われています。最近は避妊のためというよりも、その副効用を求めて、OCを開始する人も増えています。

日本産婦人科学会のガイドラインでは、今までに得られたその根拠に基づき「OCが次に列挙する疾患の頻度を改善する」と説明してもよいとしています。それは、月経困難症、過多月経、子宮内膜症、貧血、子宮外妊娠、機能性卵巣腫瘍(しゅよう)、良性卵巣腫瘍、子宮体がん、卵巣がん,大腸がん、骨粗しょう症、にきび、関節リウマチです。そのなかでも、具体的に月経に対しての効用で言えば、毎月出血が決まった日に始まり、その前後に伴う痛み等のいろいろな症状の多くを改善し、全体の血液量も減少させます。このことから、OCは避妊もできる月経トラブル改善薬という考え方もあるでしょう。また、あまり知られてはいませんが、OCは子宮体がん、卵巣がんの発症率をほぼ半減します。大腸がんもそのリスクを有意に軽減します。

しかし、いざ飲む時に気になるのは副作用です。まず、OCは静脈血栓症等の心血管系の問題を増加させます。しかしこの頻度、絶対数はそれでも、ごくわずかと考えられています。ただそのリスクを増す、喫煙、高血圧、既往歴、家族歴などについては、十分な配慮が必要です。

またOCで明らかに増加するがんは、子宮頸がんのみ(1.3~2倍)とされています。この対策はひとえに子宮がん検診の励行です。
日本でのOCの普及率は欧米の10分の1程度です。避妊に対する高性能と、その副効用を考えるともう少し増えてもよいのではと考えます。