病気について知る病気辞典

糖尿病なんて怖くない

2011年8月25日

「糖尿病なんて怖くない」。なんと大それたタイトルでしょう。ただし、この文には「きちんと糖尿病を理解し、対応していれば…」というただし書きがつきます。

糖尿病は、血糖が高くなる病気ですが、もっとも厄介な点は、全身に動脈硬化をおこす事です。大きな血管に動脈硬化ができる場合を、大血管症[狭心症、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症(足が腐る病気)など]、小さな血管に動脈硬化ができる場合を、細小血管症(網膜症、腎症、神経症)といいます。

糖尿病とうまく付き合うためには、普段から血糖コントロールをよくすることは言うまでもありませんが、もっと大きな問題は、動脈硬化によって生じる臓器障害をどう防ぐかということです。臓器障害とは血管が詰まるため、個々の臓器や細胞に血液が届かなくなり、それぞれの臓器が機能できなくなる状態をいいます。臓器障害が出る前に適切な治療を行えば、脳梗塞や心筋梗塞のほか、透析や視力低下など日常生活の制限を受けなくてすみます。
特に大血管症の場合、動脈硬化で血管が狭くなっているだけでは症状を感じなかったり、自覚症状があったとしても「大したことはない」と考えがちです。
しかし、ひとたび閉塞してしまうと、手のひらを返したように、生命の危機に迫る重篤な状況になるのが心血管疾患の特徴です。

まずは、体の中の状況を正確に知り、臓器障害が出る前にきちんと対策をとっていれば「糖尿病なんて怖くない」ということになるのです。