病気について知る病気辞典

ランニング障害

2011年6月1日

十分な体の準備が必要

今年2月の愛媛マラソンの参加人数が5,000人を超えるなど、ランニングをする人が増えていますが、「ランニング障害」に悩む人も多いようです。
ランニング障害とは、走り過ぎによって引き起こされる外傷で、主に膝や足首周辺の痛みを指します。

膝周辺の痛みの多くは、もともと関節のゆるい人が、筋トレなどの準備をせずに長距離を走ることで発生するようです。
太ももの裏側の筋肉付着部の炎症を「鵞足(がそく)炎」といい、膝の内側のやや下が痛くなります。一方、太ももの外側の筋肉付着部の炎症を「腸けい靱帯(じんたい)炎」といい、膝の外側のやや上が痛くなります。
どちらも発生の予防は【1】運動後、15分くらいのアイシング(痛みを感じる部分を氷などで冷やす)を行うこと【2】つま先の方向を内・外側に向けず、真っすぐにして走ること【3】膝を伸ばす筋肉(膝の皿の内側、内足広筋)をつけるトレーニングをすること(例えば、イスに座ってチューブを足裏にかけて伸ばす。5秒間、しっかりと伸ばした状態をキープ)【4】自転車でのトレーニングを併用し、膝への負担を減らすことなどが考えられます。

また、足首周辺の痛みは、向こうずねから内くるぶしにかけてのものが多く、「シンスプリント」(脛骨(けいこつ)疲労性骨膜炎)といいます。
ふくらはぎに疲れ(乳酸)がたまることで発生します。蓄積した乳酸により、ふくらはぎのハリが強くなり、足首の上向きの動きが悪くなると膝から下の骨に強い力がかかり、痛みが起こります。つまり、ふくらはぎのハリ(疲れ)を取り除くことで痛みが軽減します。
そのためには【1】水分を十分に取ること【2】ふくらはぎのストレッチ・マッサージを十分に行うこと、そして最も重要なことは【3】ランニングの代わりに、安静時の脈拍数の1.5倍から2倍くらいを目安に、エルゴメーター(動かない自転車)などの有酸素運動を取り入れることです。約30分、ゆっくりとした運動をすることで、疲れの物質を体から取り除くことができます。

マラソンなどの長距離走に挑戦する場合は、十分な体の準備を心がけてください。