病気について知る病気辞典

ロタウイルス胃腸炎とワクチン

2012年1月1日

感染力が強い“ロタ”から乳幼児を守る

感染性胃腸炎には、夏に多い細菌によるものと、冬の前半に流行するノロウイルスや、冬の後半から春にかけて流行し、乳幼児に多くみられるロタウイルスなどによるものがあります。

乳幼児がロタウイルスに罹患(りかん)すると、嘔吐(おうと)や白っぽい水様下痢が出現し、重症化しやすくなります。うまく水分補給ができないと、脱水症状が進み、命に関わることもあります。脳炎や脳症を起こす例もあります。

ロタウイルス胃腸炎は、5歳までに大半が1度は罹患すると考えられています。特に、0歳から1歳代での初回の感染時に重症化しやすく、ロタウイルス胃腸炎で入院する患者の7割を占めます。

現在、ロタウイルスに効く薬はありません。嘔吐や下痢に対し、対症療法を行う場合もありますが、基本的には水分補給で脱水を防ぎ、症状が治まるのを待ちます。症状が落ち着くには、7日間程度必要といわれていますが、治まった後も、約1週間は便の中にロタウイルスは排出されています。

ロタウイルスは環境に強く、乾いた場所でも約10日間は生きます。せっけんや消毒用アルコールにも強く、塩素系漂白剤や哺乳瓶用の消毒液などで、しっかり消毒しなければ死滅しません。

ロタウイルス胃腸炎から小さな赤ちゃんを守るために、WHO(世界保健機関)などではワクチン接種を推奨しています。
日本では、2011年秋から自費(1回13,000円~14,000円程度)ではありますが、接種可能になりました(任意)。
海外120カ国では数年前からロタウイルスのワクチン接種が行われています。赤ちゃんの重症胃腸炎が予防できるようになっただけでなく、接種して免疫がついた赤ちゃんが増えたことにより、集団感染が抑えられる効果もみられているそうです。

ロタウイルス胃腸炎予防のワクチンは、ロタウイルスの病原性を弱めて増殖させ、精製してシロップ状にした経口生ワクチンです。生後6週から接種を始め、最低4週間はあけて、計2回を生後24週までに済ませましょう。希望する人はかかりつけ医にご相談ください。