病気について知る病気辞典

痛みのお話

2012年7月1日

神経ブロックなどで早めに治療

肩凝りを我慢していると、首筋や背中の方まで痛くなって、吐き気や頭痛を起こすことがあります。
身体の部分(肩や腰など)で痛みが生じると、そこの交感神経が緊張して筋肉の凝りをさらに強くし、血管を収縮させ血の巡りが悪くなります。その結果、痛みをもたらす物質(発痛物質)が生み出され、痛みが痛みを招くといういわゆる「痛みの悪循環」が起きるのです。

ペインクリニックで行われている神経ブロック(ブロック注射)は、直接痛みを抑えるだけでなく、交感神経の緊張を和らげることにより血管を拡張させ、血の巡りを改善することができます。1回で良くなることもありますが、通常は数回のブロックが必要です。

一言に痛みと言ってもいろいろあります。ケガや火傷(やけど)など刺激や炎症による痛み(侵害受容性疼痛(とうつう))の大部分は、その原因となる傷が癒えると痛みもなくなりますが、ケガや病気で神経が傷つくとその神経が異常に反応して、原因となるケガや病気が治っても、例えば触っただけでびりびりと強い痛みが残り、長期化することがあります(神経障害性疼痛)。
脳卒中や脊髄損傷後の痛み、帯状疱疹(ほうしん)後神経痛、糖尿病性神経障害による痛み、坐骨(ざこつ)神経痛や三叉(さんさ)神経痛などが神経障害性疼痛に分類されています。
また、精神的なストレスで痛みを感じたり、長期化した痛みでうつ状態になって痛みをより強く感じてしまうこともあります(心因性疼痛)。

これらの痛みは単独で起こる場合もありますが、二つ三つの要素が混合して複雑な痛みとなってしまう場合もあります。
治療は原因に応じて神経ブロック、薬物療法、物理療法などを組み合わせて行います。服用されている薬によっては、神経ブロックができない場合がありますので、受診の際はお薬手帳などを忘れずにお持ちください。

痛みは、我慢して長引けば長引くほど治りにくくなりますので、我慢せず早く治療しましょう。