病気について知る病気辞典

繰り返す腹痛

2012年10月18日

学校や仕事に出かけようとする時、腹痛やお腹の張りを感じ、トイレの後もスッキリ感がなく何度もトイレに行ってしまう。また、授業中や勤務中にも時々お腹の調子が悪くなる。とりわけ、風邪などによる腸炎・暴飲暴食・仕事などの過労を契機に症状が悪化したりする。
こうした病状経過は、まず過敏性腸症候群(以下IBS)という疾患概念に相当すると考えられます。

IBSの主要症状は、腹痛・腹部不快感・下痢・便秘などの便通異常であり、反復性の経過をたどり、症状の発現・増悪にはストレスが密接に関与しています。その病態は消化管運動異常・内臓知覚過敏・心理的異常の3つの異常にさまざまな要因が複雑に関与し形成されており、その解明に近年、脳腸相関の概念・炎症や感染後IBSが注目されています。

治療にあたっては、便形状により4つのタイプ(便秘型・下痢型・混合型・分類不能型)に分類し、ストレスの原因を考慮しつつ、その優先症状に基づいて食事指導や生活改善を行います。また便の形状を改善する薬・腸の蠕動(ぜんどう)を調節する薬・気持ちを落ち着かせる薬などの服用をお勧めいたします。

しかしながら、症状が12週間以上持続する場合は、警告症状の可能性があり、内視鏡検査が必要となりますし、糖尿病・甲状腺などのホルモン異常・炎症を伴う腸疾患が認められる場合もありますので、最寄りの内科の医師に相談してみてください。