病気について知る病気辞典

つらい痛みでお悩みではありませんか?〜痛みのタイプを評価し、治療を行うペインクリニック〜

2012年12月8日

「ペインクリニック」は馴染みのない言葉かもしれませんが、「ペイン」は痛みのことですので、「ペインクリニック」とは、痛みの診断と治療を目的とした麻酔科分野の診療科ということになります。
まだまだ一般に知られていないマイナーな診療科ですが、つらい痛みでお困りの方は、このペインクリニックにかかることをおすすめします。

ペインクリニックの治療対象となるものは幅広く、帯状疱疹による痛み、腰下肢痛、膝痛、五十肩、肩こり、片頭痛、三叉神経痛、がんによる痛み、手足の血行障害による痛み、手術後の痛みなども含まれます。さらに痛みを伴うものでありませんが、顔面けいれん、顔面神経麻痺、突発性難聴なども対象とします。

今回は、ペインクリニックの対象となる、「帯状疱疹による痛み」と「椎間板ヘルニアによる腰下肢痛」という2つの疾患についてご紹介します。

まず、「帯状疱疹による痛み」についてですが、帯状疱疹は、神経の流れに沿った帯状の赤い斑点や水ぶくれに加え、痛みが生じる疾患で、一生のうち、約6人に1人がかかると言われています。帯状疱疹は、子どもの時にかかった水ぼうそうのウイルスが、実は治った後も脊髄近くに潜み、疲れやストレスなどで体の抵抗力が低下したときに再び暴れだし、神経を通って皮膚に水ぶくれを起こします。この水ぶくれは約2週間でかさぶたとなります。通常、皮疹が治るとともに徐々に痛みもよくなりますが、約7%の患者さんが、「帯状疱疹後神経痛」に移行するといわれています。

さて、この帯状疱疹の痛みでお困りの場合には「ペインクリニック」への受診をおすすめします。
急性期に神経ブロック治療・内服治療などを行うことによって、その痛みの強さ・頻度を減らし、慢性の神経痛に移行する確率を減少させる可能性があります。

次に「椎間板ヘルニアによる腰下肢痛」についてご説明します。主な症状は、腰からおしり、足にかけての痛みです。重症の場合は、「仰向けで眠れない」「長時間、腰掛けたり、歩いたりすると、痛みが強くなる」などの症状が現れます。急性期には、ヘルニアの近くの神経根というところで炎症を起こしています。炎症ですので、治療原則は保存療法(手術しない治療法)が第一です(手術の適応は麻痺や尿が出なくなる症状の場合などです)。

さて、この「椎間板ヘルニアによる腰下肢痛」でお困りの場合も「ペインクリニック」にかかることをおすすめします。神経ブロック治療では、この炎症部分の近くに直接炎症止めと痛み止めを注入することで、90%以上の患者さんに症状が改善します。

私自身もゴルフのやりすぎのため、数年前に椎間板ヘルニアによる腰痛で苦しみました。先輩の麻酔科医師の「ペインクリニック」にかかり、数回の神経ブロック(硬膜外ブロックなど)注射してもらい、痛みがなくなり、現在は何の不自由もなく、ゴルフを続けております。