病気について知る病気辞典

お腹が痛い(腹痛)

2013年1月10日

病院勤務中、救急診療の経験から「お腹が痛い」(腹痛)という疾患について少し紹介します。

腹痛にも、病院に着いた頃には治まっているようなものから、救急車で来院される腹痛もあります。
多くは診察、検査して点滴処置や内服薬の処方で帰宅される軽いものです。
入院が必要になることが多いのは次のような疾患です。結石による急性胆のう炎や総胆管炎、急性膵炎<すいえん>も強い腹痛です。手術になる可能性がある急性虫垂炎(いわゆる盲腸)、それと似たような痛みが出る大腸憩室炎(大腸に小さな袋のようなものがあり、炎症を起こす)。手術後や鼠径<そけい>ヘルニアによる腸閉塞。嘔吐<おうと>や下痢による腹痛(嘔吐下痢症、感染性腸炎など)。出血性の胃潰瘍や十二指腸潰瘍。女性では、骨盤腹膜炎(子宮や卵巣などの周囲の炎症)や卵巣嚢腫茎<のうしゅけい>捻転(卵巣が大きくなって血管が通る茎がねじれる)も強い腹痛です。

最後に、私自身の経験をお話しします。
午後8時頃、左の下腹部の痛みが始まり、立っても座っても痛くて仕方ありません。2時間も続くため、腹部CT検査を行いました。結果は左尿管結石だったのです。点滴と痛み止めの注射を2本打ち、夜中には痛みも和らいで、仕事に復帰しました。尿管結石もよくみられる腹痛です。自分がなってみて、初めて人の痛みがわかるとはこのことでしょう。

腹痛はいつ始まるかわかりませんが、救急では、夜間や休日に出来ることも限られますので、早めに医療機関受診をお勧めします。