病気について知る病気辞典

Q.突然耳詰まりが起こり、症状が治まらず不快感で悩んでいます。どうしたらいいのでしょうか。

2013年3月2日

ある日ある時、急に耳の塞がった感じや詰まった感じがおこることがあります。例えると自動車で高い山に登ったときのような感じに似ています。
原因は様々で、耳垢が鼓膜に絡んでいるだけの単純なケースもありますが、そうでなければ何らかの理由で難聴をきたしていることが多く、診断には聴力検査などの詳しい検査が必要です。
自分では聴こえは悪くないと思っていても、検査すると軽度の難聴があったり、一部の音域だけに聴力低下が見つかることは少なくありません。

代表的な病気としては、突発性難聴、メニエール病、耳管機能不全、中耳炎などがあげられます。
突発性難聴は突然に発症する原因不明の難聴です。内耳の循環不全や炎症など複数の原因が想定されています。難聴が軽度の場合は外来での通院治療が可能ですが、外来治療で効果が不十分な場合、難聴が高度でめまいも伴う場合や糖尿病やどの基礎疾患を合併している場合は入院治療が必要です。

メニエール病も、突然の難聴とめまいで発症しますが、突発性難聴と違って難聴とめまい発作が反復することが特徴です。やはり原因は不明ですが、内耳の中にある内リンパ液という液体が溜まり過ぎた状態になっていることが判っています。そのため利尿薬の一種が治療に用いられます。

耳管機能不全は、耳管(じかん)という鼻の奥と耳の中をつないでいる空気の通り道の働きが悪くなった状態です。耳管は通常閉じた状態にあり、あくびをしたり唾を飲んだりしたときなどに、一瞬開いて耳の中の気圧のバランスを正常に保つ役割をしています。風邪を引いたときなどは、鼻の粘膜が腫れて耳管も開きにくい状態になっており、こんなときに飛行機に乗ったりすると、気圧の調節が行えずに耳の中で出血したり滲出液がたまったりすること(滲出性中耳炎)によって、耳閉感が長く持続することになります。

一方で耳管が開きっぱなしの状態になることもあり、この場合は難聴は通常ありませんが、耳閉感があり自分の声が耳に響いたりこもったりします。そのほかにも外リンパ漏、ムンプス難聴、心因性難聴なども同様の耳閉感や難聴をきたす病気としてあげられます。

幸いにも、これらの病気は自然治癒する場合もありますので、半日から1日程度は自然経過を見た上で、改善傾向がないときに耳鼻咽喉科を受診すれば結構です。
しかしながら、突発性難聴などは、治療が遅くなると治癒率が低下するといわれていますので、忙しいからと何日にもわたって放置しておくのは決してよくありません。
また、うまく喋れない、飲み込めない、顔が歪む、強い頭痛がするなど耳以外の症状を伴うときは、脳血管障害など頭の中の病気の可能性があり、すみやかに脳神経外科を受診してください。