病気について知る病気辞典

女性の尿漏れ

2013年6月1日

尿漏れ、年だからとあきらめないで

40歳以上の女性の尿漏れ(尿失禁)の保有率は、43.9%とされています(日本排尿機能学会報告)。何と多くの女性が、尿漏れで悩んでいることでしょう。

女性の尿漏れは、大きく2種類に分けられます。ひとつは切迫性尿失禁、もうひとつは腹圧性尿失禁です。

切迫性尿失禁とは、おしっこがしたくなって、トイレに行くまで我慢ができずに漏らしてしまう、というような尿失禁です。膀胱(ぼうこう)が、自分の意志とは関係なく、急に収縮してしまうことから起こります。膀胱は、尿をためるだけの単なる袋ではありません。薄い筋肉で覆われた袋なのです。
想像してみてください。おしっこをする時には、自分のタイミングでおしっこを開始できますが、勢いよく出てくる尿の、あの勢いは、膀胱の筋肉が収縮してくれているおかげなのです。この膀胱の収縮が、自分の意志とは関係なく起こった結果の尿漏れ、これが切迫性尿失禁なのです。
切迫性尿失禁を起こす代表的な病気が、過活動膀胱です。この病気は、多くの場合、内服薬による治療で症状が改善します。

腹圧性尿失禁とは、咳(せき)やくしゃみなど、おなかに力が入った時に尿が漏れてしまう尿失禁です。出産後、尿道の周囲の組織が壊れることにより発症する場合が多く、この腹圧性尿失禁の治療は手術が中心です。
以前はおなかを切る手術でしたが、近年治療法がずいぶん進歩しました。現在では、約10分程度の小手術で劇的に症状が改善します。もちろんおなかも切りませんし、傷あとも小さく、すぐ分からなくなります。手術を受けられる人の年齢も30歳代から90歳代まで幅広く可能です。

女性の尿漏れは、特に高齢の女性の場合は「年だからしかたない」と、あきらめる人が多いようです。しかし原因が分かれば、しっかりと治療ができるようになってきています。ぜひ泌尿器科にご相談ください。