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脳卒中後のうつ病

2013年7月25日

脳卒中後のうつ病は、脳卒中により脳内のネットワーク障害が生じ、これにさまざまな要因が加わって発症します。年齢に関わらず、脳卒中発症後の急性期から2年目までに起こることが多く、初めは頭痛、めまい、しびれ、不眠、体のだるさがよく見られます。これに加えて、趣味への興味が減り、元気がなくなったり、これまでできていた仕事や作業が手につかない状態になったりします。しかし、脳卒中後のうつ病の患者さんは、一般的には罪悪感や自殺を考えることは少ないのも特徴です。

治療は基本的に薬物療法です。通常のうつ病に比べると、抗うつ薬の効果がやや効きにくいことがあり、副作用も生じやすいため注意が必要です。このため、抗うつ薬の中でも比較的副作用の弱いものを少量から使うことが原則となります。時間はかかりますが、薬物療法で多くは改善してきます。また、家庭や社会のバックアップが再発や悪化を防ぐ治療につながります。

例えば、起床がつらく、遅くまで寝ている患者さんに対し「朝遅くまで寝ているのは頭にくる」という批判は避け「適切な時間に起きてくれるとうれしい」という具合に接し、患者さんの行動により、家族がどのように感じるか、正確に伝えることが必要です。とはいえ、うつ病の家族の精神的負担はかなり大きいため、自分たちだけで抱えずに、主治医や心療内科に相談しましょう。