病気について知る病気辞典

急なじんま疹で驚いていませんか?~偽性アレルギーを引き起こす夏バテ~

2013年8月24日

じんま疹というと、食物や薬物のアレルギーを連想しますが、肝炎や膠原病、甲状腺などの病気の一部分症状として見られることもあります。じんま疹の原因は様々ですが、その患者さんは1年の中でも夏に多い傾向があります。夏に多いじんま疹は真性(ほんものの)食物アレルギーではなく、偽性(にせものの)アレルギーと呼ばれるものが多くみられます。

真性のものは、乳幼児では卵・牛乳・小麦製品、小学校入学以降ではエビ、カニ、白身魚、日本そばなどのアレルギーが多く、原因食品を食べると必ずじんま疹や咳き込み、場合によっては血液の循環が悪くなり意識障害や命の危険を伴う状態に陥ってしまいます。

一方、偽性アレルギーはサバやイワシなどの青魚やアクの強い野菜などが原因になります。青魚は足が早く、気温が高い夏場は身が傷みやすいのですが、傷んだ身の中にはヒスタミンやトリメチルアミンといった皮膚の痒みやじんま疹を引き起こす化学物質が増え、これを食べることで症状が出てしまいます。夏野菜もアクが多いものが多く、トマト、ナス、ホウレンソウ、ジャガイモなどのアクの成分にも、ヒスタミンやセロトニンなどのじんま疹や咳き込みを引き起こす化学物質が含まれています。

暑い日が続くと体力が落ち、これらの化学物質を解毒する能力も落ちてしまい、普段は大丈夫な食物でもじんま疹が出てしまうことにつながります。夏バテを防ぐ工夫とともに、魚介類や野菜は新鮮なものを選ぶこと、魚はぬめりをよく落としてから調理する、野菜もひと手間かけてアク抜きを十分に行いましょう。

また、お好み焼き粉やホットケーキ粉など、一度封を切った粉ものを梅雨から夏の高温高湿度の室内に放置するとダニが大繁殖します。その粉を使った食物を食べてじんま疹やぜんそく症状がでる場合があります。封を切った粉ものは短期間で使い切るか、冷蔵庫の中に保管しましょう。

急なじんま疹で医療機関にかかる場合は、何を食べたのか思い返し、半日分くらいのメモを用意してください。これまで述べたように、じんま疹にはいろいろな原因があります。偽性アレルギーなら原因となった食物を避け続ける必要はありませんが、真性アレルギーの場合は避けなければなりません。また、治療薬の選択も異なります。それまで食べていて何ともなかった食物でも、新たに発病した真性食物アレルギーの場合もあります。花粉症も大人になってからある日突然発病することがありますが、食物アレルギーも同じです。

そこで原因を判断する材料が「食べたものメモ」です。「何を食べた?」と聞いて「よくわからない」「普段と変わらない」という答えだと、お医者さんも困ってしまうのです。持参したメモは保存しておき、じんま疹を繰り返す場合には、共通する食物をさがすことで、真性アレルギーを疑う場合の良い判断材料になります。