病気について知る病気辞典

運動でうつ病を治す

2013年10月17日

2000年にアメリカの大学から、うつ病の治療に運動が有効であるという報告が出ました。最大心拍数の80%を維持する運動を30分間連続して、週に3回行うと薬物療法と同等の効果があり、再発予防効果が高いことが分かったという内容です。

現在のうつ病治療は、まず薬物療法で気分を安定させて、その後、認知行動療法などを組み合わせていきます。ここに運動療法を取り入れると治療効果が高くなり、服薬なしで再発予防が可能になります。

個人のおおよその最大心拍数は、(220-年齢)という簡単な算式で求めることができます。例えば、40歳の人であれば最大心拍数は180ということになり、これの80%の1分間に144の心拍数を維持する運動を行うと良いということです。しかし、実際にやってみるとこのレベルの運動はかなりきつく、専門家の指導なしでは継続できません。

別の論文では「介護施設に入居しているうつ病患者さんを対象に運動療法を行ったが、効果は認められなかった」と報告されています。この違いは、うつ病を治したいと思っている意欲の差によるのではないかと考えられます。

したがって、治療意欲の高いうつ病患者さんには、積極的に専門家の指導の下、運動することが有効であると考えられます。また、計画的に運動療法を継続して行うことができる施設があれば、うつ病治療に新しい選択肢が増えるでしょう。