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「気になって眠れない」「絶え間なく聞こえて疲れる」 耳鳴りで困っていませんか?

2013年9月14日

耳鳴りとは、周囲では何も音がしていないのに、耳の中で「ジージー」といった何らかの雑音が聞こえることを言います。
誰でも疲れたときなどに「シーン」とか「キーン」という音を耳内に感じたことがあると思いますが、ほとんどは数秒程度で消えてしまうのが普通で、病的ではありません。

耳鳴りは成人で20%にみられ、そのうち約5%が苦痛を感じているそうです。鳴る音の種類は他にも「ワーン」、「ブーン」、「ガー」、「ピー」、「ヒュー」、「カチカチ」など30以上の表現があり、それが聞こえる部位も耳だけではなく、漠然と「頭のどこかで」と訴える人もいて、混沌としているのも特徴です。

病的な耳鳴りは難聴とともに発生することが多く、突発性難聴やメニエール病が有名です。他にも中耳炎、耳の空気抜きの際に使う耳管の異常、騒音、ある種の薬剤によるもの、加齢や心因性によるものなどが原因として挙げられます。これらはただちに生命に危険を及ぼすことはありませんが、早く原因を調べて治療を行わないと治らなくなりますので、できるだけ早く専門医を受診してください。

難聴のない耳鳴りの原因として、高血圧、動脈硬化、動脈瘤などの全身的疾患や、精神神経疾患があげられますが、それらの状態の悪化の予兆の可能性もありますので気をつけておきましょう。

いずれにせよ、耳鳴りが絶え間なく続いたり、繰り返して起きる場合や、その音がうるさくて眠れない、精神的にまいってしまうなど、日常生活に支障をきたす場合は、専門医を受診する必要があります。

耳鳴りの治療は、原因となっている難聴や、それにともなう病気によって異なりますので、その原因をよく調べて行います。

しかし、耳鳴りは精神的要因が強く影響しています。「治ること無く永久に続くかもしれない」と不安やストレスが加わると、精神的にネガティブな反応を生じさせ、耳鳴りの感じ方がより鋭敏になり、強く聞こえるようになります。その結果、精神的ストレスをより増幅させ、日常生活に支障をきたすほどの悪循環に陥っていきます。大脳や自律神経が関与して、この悪循環をいっそう促進すると、耳鳴りが大きくなり、苦痛が増し、難治性となります。こうなると、治療の効果があがりにくくなるため、安定剤や何らかの心理的療法が必要となるわけです。

その他に注意を要する原因として、脳腫瘍の一つである聴神経腫瘍にも留意しておく必要があります。耳鳴りや難聴が徐々に進行してから発見されることが多く、適切な診断と治療を受けなければ、やがて重大な障害を残す結果にもなりかねません。

「耳鳴りは治らない」と決めつけて放置することなく、定期的チェックやカウンセリングを受け、適切な治療を根気よく続けていくことが大切です。