病気について知る病気辞典

立っても、座っても、横になってもツライ…腰痛の悩み、どうすれば?

2014年1月18日

腰の痛みで困っている方はいらっしゃいませんか? 今回は「腰の痛み」についての話を致します。

「腰の痛み」は一生のうち、少なくとも1度は経験すると言われています。年代別に見ますと、10代から起こりはじめ、40代で多くなり、さらに60代でまた多くなります。「腰椎椎間板ヘルニア」、「腰部脊柱管狭窄症」、「ぎっくり腰」などが腰痛をもたらす代表例です。腰痛は、初めに的確な診断・治療を受けることが大事です。私自身も腰痛持ちですので、その例を引き合いにしつつ、ご説明いたします。

まず「腰椎椎間板ヘルニア」は、10代から50代の腰痛の原因となります。その症状は、腰痛のため上を向いて眠れない、起き上がるとき痛くて立てない、長く立ったり、あるいは長く座っていることさえできないということがあります。また片側の脚がしびれるほか、前かがみをすると痛みが強くなるという症状もあります。

私自身、30代で腰椎椎間板ヘルニアに悩まされ、痛みで大好きなゴルフができず、整形外科とペインクリニックで神経ブロックを数回受けました。神経ブロックを受けるたびに、痛みが弱くなっていったことが思い出されます。

次に「腰部脊柱管狭窄症」は50歳から70歳に多い腰痛の原因となる疾患で、歩いていると次第に脚が痛くなりますが、ちょっと休むと症状が軽減し、また歩けるようになります。そのほか、片側のおしりから脚にかけてしびれ・痛みが出てきます。体を反らそうとする動きは「ピリッ!」とくるので、できません。さらに麻痺や尿が出にくいとき、足が麻痺しているとき、激痛が続くときは、手術が必要な場合があります。

「ぎっくり腰」についてですが、例えば重いものを持ち上げようとしたとき、突然腰痛が生じて動けなくなります。ドイツでは「魔女の一撃」と言うそうです。私自身も経験があり、自宅で安静にしていても、痛みでトイレに行きたくても行けません。このような場合、神経ブロック療法は、激痛発作に悩まされている患者に対して、直ちに除痛が可能なため、日常生活の活動の改善に大いに役立ちます。しかしながら、脊椎・椎間板の感染症などに対しては行えません。検査で感染症を除外してからになります。

一方、「ぎっくり腰」とばかり思っていたら、原因がまったく違う場合があります。例えば、「解離性動脈瘤」です。「ぎっくり腰」と違い、痛みが移動したり、血圧が低下したり、体を動かさなくても常に痛む、などの特徴があります。このような場合は、自分で外来に行くのではなく、救急車で救急病院に行かなくてはなりません。また、「ぎっくり腰」を繰り返す方は、その腰痛の原因が、例えば、腰・股関節周りの柔軟性の問題だったりすることがよくあります。

痛みは記憶の側面があります。痛みに対する治療は、開始が早ければ早いほど効果的であり、これが遅れると慢性の痛みに移行し、その治療はより困難なものになります。すなわち急性期の診断・治療が大事になります。痛みを我慢する必要はありません。