病気について知る病気辞典

感染性胃腸炎

2014年2月27日

11月から4月には、嘔吐(おうと)と下痢を訴える患者さんが増加します。感染性胃腸炎、ウイルス性胃腸炎、嘔吐下痢症などの病名で呼ばれますが、同じような意味で使われています。

感染性胃腸炎は、いろいろな病原体による胃腸炎を含む病名です。ウイルス、細菌、寄生虫などが原因になりますが、11月から4月はウイルス性が大半で、11月から1月にはノロウイルス、2月から4月にはロタウイルスが流行します。アデノウイルス、サポウイルス、アストロウイルスでも胃腸炎が起こります。原因ウイルスの違いによる症状の差はあまりなく、感染経路も同じでふん便や吐物(とぶつ)に汚染されたものからの経口感染が主です。汚染食品の摂取感染や飛沫(ひまつ)感染もあります。

治療法は、病原体を退治する抗ウイルス剤がないので、整腸剤の内服や、経口補水液や輸液による脱水の治療など対症療法が中心です。

ノロ、ロタ、アデノウイルスは便を用いて抗原迅速検査ができますが(ノロウイルス抗原検査の保険適応は、3歳未満と65歳以上)、軽症のものでは1週間程度で回復することが多く、原因ウイルスを特定する必要は必ずしもありません。
吐物とふん便を適切に処理し、症状が残る間は外出を控えて周囲の人への感染拡大を防ぐことが大切です。

また、ロタウイルスにはワクチンがあります。乳幼児ではけいれんや脳症を起こすこともあるため、重症化の予防と流行を抑えるためにワクチンを受けていただくことをお勧めします。