病気について知る病気辞典

気をつけたい、成長期のスポーツ障害ー スポーツを頑張るお子さんとそのご家族へ ー

2014年2月8日

今はウインタースポーツのシーズンで、野球や水泳などの夏のスポーツはオフシーズンではありますが、サッカーやラグビーは本来のシーズンですね。もちろん夏のスポーツであっても、完全にオフではなく、フィットネスやウエイトトレーニングをする人もおられるでしょう。成長期の若い人も続けてしているかもしれせんね。

スポーツを行う上で注意したいのは怪我。スポーツの怪我は「外傷」と「障害」に分けられます。「外傷」は一回の大きな外力によって生じ、狭義の“けが”とも言われ、骨折、脱臼、靭帯損傷、脊椎・脊髄損傷、打撲、捻挫、肉離れ、腱断裂などを言います。「障害」は繰り返される微力な力が特定の部位に集中することによって生じ、「故障、または使い過ぎ症候群」とも言われ、骨端症、疲労骨折、腱鞘炎、腱付着部炎などを言います。

スポーツ障害は当然大人にも生じますが、成長期の若い人に比較的多くみられます。特に膝周辺に多いのですが、その内でもオスグッド病という名前をよく聞きますね。外来でも、しばしば遭遇するスポーツ障害です。

オスグッド病とは脛骨骨端での炎症の発生ですが、11歳ごろから15歳ごろに発症します。走ることや、ジャンプが多い競技に多発します。遅くとも18歳頃までには治りますが、膝の皿の下の方の骨が出っぱることがあります。治療は、運動の制限、運動前のストレッチと運動後のアイシング(20分)のほか、特殊な膝のサポーターを着けることもあります。

同じようなしくみで、膝の皿の上下に痛みが出る、ラルセン病というのもあります。治療はオスグッド病と同様になります。

すねの骨に痛みが出るのがシンスプリントです。広義には下腿の疼痛を総称しますが、一般的には脛骨後内側の主に中1/3から遠位1/3にかけての疼痛が出ます。ランナーに多い慢性障害で、下腿のランニング障害の約半数にもなります。ランニング時の骨に付着する筋・腱の張力による障害と言われましたが、疼痛の生じる部位は疲労骨折の好発部位なので注意が必要です。

障害が出るのは下肢ばかりではありません。例えば野球肘ですが、繰り返しボールを投げることによって肘への負荷が過剰となることが原因です。肘の外側で骨同士がぶつかって、骨・軟骨が剥がれたり痛んだりします。また、肘の内側では靱帯・腱・軟骨が痛みます。肘の後方でも骨・軟骨が痛みます。

肩関節にはリトルリーグ肩(上腕骨近位骨端線離解)という障害があり、これは筋力発達の十分でない少年期の選手(9~15歳程度)が繰り返し投球動作を続けることによって起こる障害です。成長期の選手は骨がまだ十分な硬さをもっておらず、力学的に弱い骨端線(こったんせん)部に反復するねじれや牽引力が作用して生じる一種の疲労骨折であるという説が有力です。

このように、各所に障害が発生する事がありますので、成長期の若い人に痛みが出たら、プレーに障害が出る前に早めにお近くの整形外科を受診されることをおすすめします。