病気について知る病気辞典

“なみだ目”について

2014年5月1日

適切な診断と治療を

「いつも涙がたまっているようで、うっとうしい」と感じている中高年の人は少なくありません。多くは「年のせいだから」と、あきらめてしまっているようです。ところが、なみだ目に対して適切な治療を受けた患者さんの多くは、改善して「とっても楽になった」「見えやすくなった」と喜んでいます。あきらめるなんてもったいないことだと思います。

一番多い原因は、涙の排出管が詰まることです。涙は目の表面を潤した後、目頭の付近にある小さな穴(涙点)へ流れ込み、直径1ミリの細い排出管(涙小管)から直径3ミリの排出管(涙のう、鼻涙管)を通って、最終的に鼻の中に排泄されます。この排出管のどこか1箇所でも詰まると、なみだ目を引き起こします。分かりやすく例えると、台所の流しの排水パイプが詰まってシンクに水があふれている状態です。

主な治療法として「涙管チューブ挿入術」があります。具体的には涙の排出管の閉塞(へいそく)部位に穴を開けて排出路を確保し、再閉塞を予防するため一定期間チューブを留置します。近年医療器械の発展がめざましく、なみだ目を治療する目的で、直径0.9ミリの特殊な極細ファイバー(涙道内視鏡)が開発されました。この涙道内視鏡を用いながら「涙管チューブ挿入術」を行う新しい治療法では、従来では見えなかった涙の排出管内部の様子を観察しながらの施術になるので、操作がより確実で高い効果が得られます。

ところが同じなみだ目でも排出管の中の状態によって、この治療法では治すことができないケースもあります。その場合は閉塞部位の上流から鼻の中へ新たな排出路を作る「涙のう鼻腔吻合(ふんごう)術」というバイパス手術で治療が可能です。

なみだ目は、適切な診断と治療により治すことのできる“病気”です。まずは眼科医に相談してみてはいかがでしょうか。