病気について知る病気辞典

妊娠と風疹

2014年5月29日

2013年の風疹罹患(りかん)者総数は、2012年の約6倍に当たる1万4千人でした。
風疹は妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる子どもに心疾患、白内障などの眼疾患、難聴などの症状を呈する「先天性風疹症候群」になる可能性があります。そのリスクは感染時期により違いますが、妊娠初期が特に危険です。

風疹の症状としては、発熱、リンパ節腫脹、特有な発疹が現れ、3日程度で消失するので「3日はしか」とも呼ばれます。しかし、何の症状もなく感染する(不顕性感染)ことが約15%あると考えられています。この場合でも、「先天性風疹症候群」は発症するので注意が必要です。

さて、現在、妊娠した女性が産婦人科を受診し、生存胎児確認後、母子手帳を市役所から交付されます。その後、妊娠前期検査を施行しますが、この中に風疹抗体価測定が含まれています。これが現状ですが、この検査で抗体がない、あるいは少ない場合は、人混みや、子どもの多い場所は避けるとか、同居家族への風疹ワクチン接種をすすめるなど、妊婦が風疹にかからないよう努めることを指導します。

もし2013年のように風疹が流行した場合は、抗体のない妊婦さんの不安は大変なものだと思います。そうならないためには、妊娠を考えている女性は、妊娠する前に風疹抗体測定や、風疹ワクチン接種により免疫を獲得しておくことが重要です。