病気について知る病気辞典

糖尿病と大血管障害

2014年6月26日

驚くことに、日本における糖尿病患者は1000万人を超えて世界第6位となり、増加の一途をたどっています。糖尿病患者の平均寿命は、約10年短いといわれており、その一因が糖尿病によって引き起こされる血管障害です。それには網膜症や腎症のような細小血管障害と脳梗塞、心筋梗塞や足壊疽(えそ)のような大血管障害があります。日本人を対象にした研究において、糖尿病が心血管疾患の危険度を約2倍増加させることが明らかになっています。

大血管障害の診断には、血管年齢検査、頸動脈エコーおよびCT・MRI・血管造影などの画像検査等があります。それらの検査は患者の病状や緊急度などに応じて、それぞれの検査の特徴を生かして使い分けています。血管年齢検査や頸動脈エコーは外来で簡便に繰り返し、痛みなく行える検査です。頸動脈エコーでは簡単に血管壁の厚さ(内膜中膜複合体厚:IMT)や血管のこぶ(コレステロールなどがたまったプラーク)の有無を検索できます。糖尿病患者は、IMTが0.1mm厚くなるだけで、脳梗塞は18%、心筋梗塞は15%も発症の危険性が高まるといわれています。

大血管障害によって引き起こされる事故は、生命を左右しかねないこともあるので、早期に診断することが重要です。血管年齢検査や頸動脈エコーは、多くの内科や循環器内科などで受けられるので、気になる人は検査を受けてみてください。