病気について知る病気辞典

においがしなくなったら?

2014年7月1日

耳鼻咽喉科を受診して、早く治療を始めましょう

においの成分は、鼻の穴を通って鼻腔(びくう)内に入り、てっぺんにある嗅粘膜に付着して、においの神経を刺激します。この刺激が脳内のにおいの中枢に伝わることで、においを感じることができます。

においの障害の原因は、およそ3つに分けることができます。
一つ目は、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿(ちくのう)症)などで、鼻の粘膜が腫れて、鼻の通りが悪くなることで起こります。においの障害の大部分は、これらの病気によるものです。鼻詰まりの原因となる鼻炎などの症状が収まれば、においが戻ります。

二つ目は、風邪などのウイルスが原因で、においの神経の機能が低下した場合に生じます。早期に治療を始めると回復することが多いのですが、長い間放っておくと回復が難しくなります。

そして三つ目は、事故による外傷や脳のできものなどで、においの神経や中枢神経が破壊されたことで起こります。この場合は回復が困難なケースが目立ちます。においの神経が傷んでいないかどうかを判断するには、静脈性嗅覚検査を行います。これはニンニクのにおいがするアリナミン注射液を静脈注射して、においを感じるかどうかを調べるものです。においの反応を確認することができれば、治療が有効なことが多いのですが、反応が無い場合は、回復を期待するのは厳しいでしょう。

治療は長期にわたるため、粘り強く行う必要があります。ステロイドホルモンが主成分の点鼻薬を中心に治療を行うのが主流です。極めて少ないステロイドを局所に使用するだけなので重い副作用はでませんが、漫然と長期間使用することは控えます。アレルギー性鼻炎や蓄膿症がある場合は、その治療も同時に行わないと、においの障害が繰り返し起こります。

においがしないなと感じたら、まずは耳鼻咽喉科で検査を行い、適切な治療を受けるようにしましょう。