病気について知る病気辞典

妊婦と風疹

2014年8月1日

ワクチンを接種して風疹にかからないように

妊娠20週までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、先天性風疹症候群(CRS)の子どもが生まれる可能性があります。その症状は、心奇形、難聴、白内障などです。

風疹は鼻汁、唾液などで飛まつ感染し、2、3週間の潜伏期ののち発熱、発疹、リンパ節腫脹などがみられますが、症状が軽くてわかりにくいこともあります。また、ワクチン接種歴があっても、低抗体価の場合感染することもあります。風疹抗体価の検査は妊娠初期の検査の中に入っています。

WHO(世界保健機関)によれば、風疹は根絶できるとしており、すでに北中南米、欧州の複数国では根絶に成功しています。わが国では、2004年、2012~13年に風疹の大流行があり、今回の流行では、すでに十数例のCRSの子どもの報告があります。

流行の理由として、30~40代の男性の20%が風疹未感作であり、若年妊婦における高未感作率も問題となっています。

個人的防御策として、女性は妊娠する前にワクチン接種により、風疹に対する免疫を獲得しておくこと。社会的防御策としては、ワクチン接種を徹底し、風疹の流行を制御し、妊婦がウイルスにさらされないようにするということが必要です。

6月から、公費による風疹抗体検査が始まりました。対象は、①妊娠を希望する女性②妊娠を希望する女性や、風疹抗体価が低い妊婦と生活空間を同一にする頻度が高い人です。ただし、風疹抗体検査または風疹予防接種を受けたことのある人、および風疹にり患したことのある人は除きますが、その記録のない人、記憶のない人は受けられます。最寄りの保健所に電話で申し込んでください。検査で風疹抗体価が低いとされた人は、自己負担にはなりますが、ワクチンを接種しましょう。

わが子のためにも、社会のためにも是非広くワクチンを接種する人が増えていくことを願います。