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まぶたが重い…、目が開きにくい…眼瞼下垂(がんけんかすい)に悩んでいませんか

2014年9月6日

まぶたが垂れて下がっている状態を、眼瞼下垂といいます。その原因で一番多いのは加齢によるもので、二番目はハードコンタクトレンズの長期使用によるものです。いずれも、まぶたを挙げる筋肉のスジがのびてしまうことが原因で発症します。

眼瞼下垂では上のほうが見えにくい、指でまぶたを挙げればよく見える、まぶたが重くてうっとうしいなどの症状があります。さらに、見えやすくするためにいつもあごを前に突き出していたり、頑張って目を開けようとして、いつもおでこにシワを寄せて眉毛を上につりあげて物を見ているので、こめかみや後頭部、首の後ろや肩の筋肉が慢性的に緊張して、頑固な頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす場合もあります。

ところが、まぶたが下がっているのは年のせいで、病気ではないと思っている方が多く、またそれが手術で治るということをご存知でない方も多くいらっしゃいます。我々眼科医がもっと広く皆さんに情報を発信していく必要性を痛感しています。まぶたの手術は美容整形だと思っている方もいるようですが、上まぶたが垂れて黒目の中心のひとみ(瞳孔)にかかってくると上方の視野が狭くなりますので、眼科で保険適用での手術が可能です。ご安心ください。

眼瞼下垂の手術は一般的に、まぶたに局所麻酔をして行います。日帰りで手術が可能で、多くの場合は30分以内に終わります。通常は二重(ふたえ)のラインで皮膚を切開し、のびてしまったまぶたのスジを出してきて、ピンと張りなおしてしっかりと固定する方法で手術を行います。このとき、まぶたの皮膚がとても余っている方には、余った皮膚をとって縫う手術も同時に行います。「手術をしてまぶたは挙がったけれど、目を閉じたときにまぶたが完全に閉じられず、黒目が乾いて角膜に傷ができてしまって目が痛い」というような悲惨なことが術後に起こらないように、眼科では手術用の顕微鏡を用いて、より細かく繊細に眼瞼下垂の手術を行います。まぶたは大切な目と密接な関係がありますので、目のことを十分に考慮にいれて手術をすることができる眼科医に、手術をゆだねることが最も望ましいと思われます。

手術後の経過ですが、眼帯は手術の翌日にはずします。手術のあと数日間は腫れますので、眼鏡やサングラスで隠していただきますが、1週間後の抜糸の頃にはほとんど腫れは引いています。また洗髪や洗顔、入浴は手術の翌日の夜にはできるようになりますので、心配は要りません。

眼瞼下垂の手術を受けた多くの方が「よく見えるようになった」、「視野が広がった」、「快適になった」と、とても満足されています。なかには長い間悩まされてきた頭痛や肩こりがなくなったと喜ばれている方もいらっしゃいます。

「自分も眼瞼下垂かな?」と思ったら、年のせいだと諦めずに、一度お近くの眼科医に相談してみることをおすすめ致します。