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「聴こえ、転び、臭い、味わい」の老化

2014年8月28日

聴覚は60歳から徐々に低下し始めて、65歳以上の25~40%、75歳以上の40~66%、85歳以上の80%が老人性難聴とされています。老人性難聴は徐々に進行するので、本人が気付かない場合も多く、難聴、すなわち「音のない世界」に慣れてしまうと、後年、補聴器を装着したときに、通常の音環境をうるさいと感じて、静寂の世界にこもってしまう傾向があります。難聴になじむ前に補聴器を装着することが大切です。

姿勢を保ち、転倒しないようにする機能を平衡機能と言います。65歳以上の高齢者の30%は、毎年1回転倒すると言われ、10回の転倒に1回は骨折するとされています。内耳の細胞が減少し、中枢の脳の働きが鈍くなり、眼球や体感反射が遅くなるためです。階段の手すりや床の滑り止め、靴の選択など転倒予防をチェックしましょう。体操やダンスなど、姿勢を変化させる運動は平衡機能を鍛えるとされています。

嗅覚は、男性は60歳ごろから、女性は70歳ごろから低下し、75歳以上の30%の人は「においが分かりにくい」と感じています。味覚は60歳ごろからゆっくり低下しますが、老化で味覚が完全に失われることはないようです。

老化と決める前に受診することをお勧めします。
難聴は、耳垢や滲出(しんしゅつ)性中耳炎、転倒はパーキンソン病や内耳疾患、嗅覚障害は、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、味覚は、舌炎や鉄分欠乏などの治療で改善することも多いです。