病気について知る病気辞典

高齢者の肺炎球菌ワクチンについて

2014年10月1日

今年も、インフルエンザの季節が近づいてきました。

65歳以上の人はインフルエンザワクチンが定期接種となり、少ない負担でワクチンを受けることができるようになっています。今年度からは、肺炎球菌ワクチンも、一部の高齢者を対象に定期接種になる予定で、数千円の自己負担が、2から3分の1で済むようになるようです。

インフルエンザはウイルスですが、インフルエンザに感染すると、高齢者は細菌性肺炎を併発しやすく、重症化することがあります。肺炎で最も多いのが肺炎球菌による肺炎です。肺炎球菌性肺炎から、敗血症や髄膜炎を起こして、命を落とすこともあります。そこで、このような重い病気を防ぐために、肺炎球菌ワクチンが開発されました。

肺炎球菌は莢膜(きょうまく)という厚い膜でおおわれており、白血球の攻撃を受けにくくしています。莢膜の違いで肺炎球菌は90個以上の種類がありますが、肺炎球菌ワクチンはそのうちの23個の莢膜に対する免疫をつけるワクチンです。この23個で肺炎球菌感染症の8割をカバーしています。

副反応も、主に注射部位の痛みや発赤で、重いものはほとんどありません。ただし、5年以内に再接種すると、注射部位の反応が強く出るので、5年以内の再接種は禁止されています。

肺炎球菌ワクチンは、肺炎を予防するワクチンではなく、肺炎になっても重篤になるのを防ぐワクチンです。もちろん、他の細菌による肺炎には効果はありません。ワクチンを接種しても、日ごろから手洗いやうがいをし、マスク着用の習慣は続けるようにしましょう。

肺炎球菌ワクチンは平成31年度から65歳の人を対象に定期接種化されますが、平成30年度までは経過措置として、65歳以上の5歳刻みの年齢の人が対象となります(今年度のみ101歳以上の人も対象)。