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爪のトラブル “巻き爪・陥入爪”ほおっておくと、痛くて歩けなくなることも

2014年11月15日

爪が内側へ異常に湾曲して、雨どいのような形になったり、更に湾曲が進行して筒状になってしまう「巻き爪」や、爪の端が皮膚に食い込んだ状態になる「陥入爪(かんにゅうそう)」は、厳密には異なる病態ですが、ともに痛みを感じる事が多く、しばしば同時に起こります。

原因は遺伝的な要因のほか、きつい靴や足先に強い力の加わるスポーツなどとされていますが、爪は放っておくと、自然に内側に湾曲する性質があります。手のゆび先に強い力を必要とする力仕事をする大工さんと事務職の人のゆび先を比べたところ、事務職の人たちの方が、手の親ゆびの爪が強く巻いていたという話があります。つまり爪は自然に内側に湾曲するために、ゆび先に適度な圧力が加わらないと巻き爪になりやすいと考えられます。それ故、歩行せず足のゆびに底面から力が加わらない状態では湾曲が進行し易くなります。

平坦な爪を維持して巻き爪を予防するには、足のゆびに地面からの力が加わるように、地面をつかむ様な歩行を意識する事が大切です。つまり、足のゆびに適度な圧力を加える必要があります。

年齢とともに爪が伸びる速さが遅くなり、それに伴い爪が厚くなる傾向があります。爪が厚くなると湾曲が強くなりがちなので、爪の表面を削ると巻き爪の予防に役立ちます。

陥入爪を防ぐためには、深爪をしないことが大事で、爪の先と皮膚が当たらないように爪の先端がゆびの先端と同じくらいか、やや爪が長くなるように伸ばします。爪の先端はできるだけまっすぐに切り、爪の両端はできるだけ直角になるようにします。最後に爪の断端を爪ヤスリで削り整えます。

さて治療法ですが、ワイヤーなどを用いて、爪の湾曲を矯正する方法や手術による方法あります。症例によって、適する方法が違います。ワイヤーなどを用いて湾曲した爪を矯正して平坦にする方法は、自費診療であるという事と、治療効果が永続性に乏しい事が欠点になります。

先に書いたように、足のゆび先に地面からの圧力を上手く加える事ができれば、再発も無く良い経過が得られるのですが、歩行の癖などで地面から圧力が伝わらないと、再発します。実際のところ、再発する人は非常に多いのが現実です。

一方、手術は爪の端を数ミリ切除して、爪母(そうぼ)と呼ばれる爪を造る細胞を除去します。外来通院治療で約2週間で治癒します。爪母の処理は、いくつかの方法がありますが、きちんと処理すれば陥入していた部分の爪がなくなるので、痛みが再発する事はありません。足のゆびの痛みでお困りの方は、形成外科、あるいは整形外科にご相談ください。