病気について知る病気辞典

家庭での「いのちの会話」について

2014年12月11日

みなさんの家庭で子どもさんや、ご夫婦で「いのち」について話をすることがありますか。

心理学者でカウンセラーの河合隼雄さんが、糖尿病専門医の研究会で話した言葉があります。
『カウンセリングというものは説得したからといって、効果が上がるものではない。本人が命のかけがえのなさについて本心から気付き、生活改善を自覚するように根気よく会話を続けるようにするだけです。(治療者と患者が)いのちのこと、家族のこと、大事な子どものこと、人生のことなどなんでもいいから、診察以外のことを毎日二分でも三分でも積み重ねてはいかがでしょうか。そんな中から、ある日突然、何かが起こることがあるんです(一部改変)』─柳田邦男著「僕は9歳のときから死と向き合ってきた」(新潮社)より。

医療というものは、科学的実証性をベースにしています。しかし当たり前ですが、患者さんは心あるがゆえに科学の論理だけでは説明のつかない人生を歩んでいます。医学的な診療行為だけで終わるのでなく、患者さんの生活や人生に関わる会話が必要です。

みなさんの家庭で食事や団らんの時間が、テレビやスマートフォンに占領されていませんか。ゲームばかりで会話が途絶えていませんか。機会を捉えて「いのちのこと、人生のことなど」について、子どもさんと、またご夫婦で話をすることはとても大切なことだと思います。