病気について知る病気辞典

尿漏れは治りますか

2015年2月1日

トレーニングや薬物療法で症状の改善を

統計によると、6割の女性が尿漏れを経験すると言われます。医学的に尿失禁と呼びますが、大きく2種類に分けられます。

①腹圧性尿失禁:おしっこをためる膀胱(ぼうこう)から外に続く尿道の支えがゆるくなり、お腹に力がかかった時に尿が漏れてしまいます。ひどくなると手術が必要ですが、骨盤の底の筋肉を鍛えることで改善できることがあります。この筋肉は普段意識できる腹筋などとは全く違う筋肉で、最初は専門的な指導が必要ですが、慣れると日常生活の中でこまめにトレーニングできるようになります。

②切迫性尿失禁:正常な膀胱は、トイレでおしっこを出している時以外は力が抜けています。ところが、トイレでない所で膀胱が勝手にギュッと絞ってしまう過活動膀胱という病気があります。急に出そうになるのでビックリして我慢しなければなりませんが、こらえきれず漏れてしまうことがあります。これを切迫性尿失禁と呼びます。何とかこらえ切れた感じが尿意切迫感です。これらの「切迫」が過活動膀胱の特徴です。

過活動膀胱は、尿意切迫感や切迫性尿失禁の頻度、昼間の排尿回数と夜寝てからおしっこに起きる回数をスコアにしたOABSS(過活動膀胱症状スコア)と呼ばれる問診を行い診断、評価します。原因不明で突然起こるケースと、神経の病気など他の病気が原因で過活動になるケースがあります。膀胱炎などの治療を要する病気の症状として過活動が起こっている場合は、まず原因である病気の治療を行います。膀胱の伸び縮みは自律神経によりコントロールされているので、過活動膀胱は基本的に自律神経に働く薬で治療します。以前は便秘など自律神経に関連した副作用のため治療をあきらめることがありましたが、近年このような副作用の少ない新しい薬が開発されています。

過活動膀胱が腹圧性尿失禁症状を悪化させていることもあるので、気になる人は一度泌尿器科を受診してみてください。