病気について知る病気辞典

進歩する画像診断

2015年7月16日

近年iPS細胞に代表されるように、医学の各分野で目まぐるしい進歩が見られますが、その中でも画像診断技術の進歩が際立ったものとなっています。

1980年代以降のコンピューター技術の急速な進歩に伴い、CT、MRI、エコー装置に代表される画像診断機器も大きく発達しました。コンピューターの速度が上がるごとに診断機器の性能が向上し、検査時間も短縮されています。今まで捉えられなかった病気の状態や、各臓器の様子も一目で分かるようになりました。

X線を出す管球が2個あるCTでは、今までの半分の回転で画像を得ることができます。簡単に言うとカメラのシャッタースピードが倍になる感じです。そのため常に拍動している心臓の画像を撮るのに威力を発揮します。また速度も大幅に上昇し、胸部、腹部全体を撮るのにかかる時間は2秒足らずです。

また3T(テスラ)のMRIの導入により、造影剤を使用しない血管の描出や心臓の実際の動きなどの観察もより鮮明になりました。ただし、機器の発達は良いことばかりでなく、われわれ画像診断を担う放射線科医師にとっての負担もますます増えました。画像枚数は膨大な数になり、検査件数もうなぎ上りです。進歩に追いついていけるように日々あたふたとしています。

放射線科医が患者さんの前に直接出ることは少ないですが、正確な画像診断レポートを主治医の先生に送ることで、今後もより良い診断を支えていきたいと思います。