病気について知る病気辞典

学校における食物アレルギーの状況

2015年8月20日

原因となる食物が体の中に入った時に、じんましんなどのアレルギー症状を起こす場合を「食物アレルギー」といいます(食中毒や乳糖不耐症は症状が似ていても食物アレルギーではありません)。また、全身にアレルギー症状が出現し、命が危ない状態を「アナフィラキシー」といい、さらに症状が進み、血圧低下や意識障害を伴うものを「アナフィラキシーショック」といいます。

文部科学省が、全国の公立の学校において2013年に調査した、食物アレルギーを持つ児童・生徒の割合は約20人に1人で、アナフィラキシーの割合は約200人に1人でした。2004年に行われた前回の調査と比べると、食物アレルギーは1.7倍、アナフィラキシーは2.8倍と、頻度・重症の割合とも上昇していました。アナフィラキシーが起きた時に救急的に使用される注射器具(エピペン)の保持者は、約400人に1人(2万4000人)で、実際に使用した人は175人でした。

食物アレルギーは、医師による正しい診断に基づき、治療は原則として、必要最小限の原因食物の除去が主体になります。このため学校で対応するにあたり、食物アレルギー診断書が必要になりますが、診断書の提出率は食物アレルギー全体で約20%、アナフィラキシーの既往者約35%、エピペンの保持者約30%と、低い割合にとどまっています。2015年3月に、文部科学省から「学校給食における食物アレルギー対応指針」が出され、診断書の提出の徹底が明記されています。

食物アレルギーを持つ児童・生徒の方は、定期的に医療機関へ通院し、年に1回は食物アレルギー診断書を学校へ提出するようお願いします。