病気について知る病気辞典

『あたまの検査』について

2015年7月1日

早期発見、早期治療を

頭の画像検査には、主にCT検査やMRI検査があります。ともに断面を見ることを目的としており、CT検査では主に出血性(血管が裂けて血液が漏れる)疾患の検出を、MRIでは虚血性(血管が詰まり、血液が脳に行かなくなる)疾患の検出を主眼として選択しています。

例えば、「ろれつが回らず、左手も動かしづらい」といった症状の人には、MRI検査を受けてもらいます。脳梗塞(血管が詰まり、脳に血液が行かなくなりダメージが出た状態)であれば、MRIでは2、3時間で画像に変化が見られはじめ、治療にとりかかれます。

50歳前後から見られるようになる「隠れ脳梗塞」もMRI検査で分かります。症状がないながらも、同年代の人と比べて微小な梗塞が多いようなら、将来、脳梗塞となるのを予防するためのアドバイスもします。

「くも膜下出血」の原因となるような脳動脈瘤(りゅう)は、MRAというMRIを使って血管を描出する検査で分かります。脳動脈瘤は破裂しなければ、多くは症状を起こしませんが、ひとたび破裂すると命を脅かします。見つかった場合、瘤の大きさや形などから危険性を推測し、今後の方針を提案します。

救急脳外科病院に勤務していると「急にろれつが回らなくなった」「半身の動きが悪くなった」「頭が急に痛くなった」といった症状の人が来院されます。「症状が出る前に受診していれば、予防できていたのに」と思うことが度々です。

デジカメの普及で外見の写真を撮る機会は多くなっていますが、体の中を撮影することはまだまだ少ないようです。頭の病気を予防するために『あたまの検査』を受けてみてはいかがでしょうか。