病気について知る病気辞典

鼻出血

2015年9月17日

鼻は吸った空気を加温・加湿する働きをもち、血管の多い粘膜に覆われています。鼻出血の大部分は、鼻を左右に分けているしきり(鼻中隔)の前方から出ます。この部位は「キーゼルバッハ」と呼ばれ、血管が集まっているため出血しやすく、ここからの出血が鼻出血の約90%を占めています。

鼻出血には原因不明の鼻出血と、原因の明らかな症候性鼻出血とに分類されます。症候性は、局所的および全身的原因に分けられ、局所的なものはアレルギー性鼻炎や急性鼻炎、慢性副鼻腔炎などがあり、鼻がつまる・かゆいなどといった症状があるために鼻を刺激する機会が増え、鼻出血をきたします。また、鼻の異物や鼻中隔彎曲(わんきょく)症、まれではありますが腫瘍性疾患のこともあります。全身的なものは高血圧などの循環器疾患、白血病などの血液疾患、肝疾患、薬剤性などが挙げられます。特に高齢者の場合は、内服している薬の中に出血傾向のある薬剤が含まれていることがあり、服用している薬剤にも注意が必要です。

治療として効果的な方法は、出血部位を押さえて止める圧迫止血です。キーゼルバッハからの出血が多いので、鼻翼(小鼻)全体を親指と人差し指で約10分間強くつまんでください。止血の際は座った姿勢で少し前かがみになり、のどに流れこんだ血液は口から外に出すようにします。このような処置をしても出血が止まらない場合は、何が原因でどこからの出血か確認する必要があるので、早めに耳鼻科を受診してください。