病気について知る病気辞典

水虫がなかなか治らない…

2015年12月12日

爪水虫を治して、水虫サイクルをストップしましょう

水虫は白癬菌というカビの感染でおこる皮膚病の俗語です。日本では水虫にかかっている人がおよそ2100万人おり、そのほぼ半数のおよそ1200万人が爪にも水虫を持っていると言われています。頑張って治療して、水虫が治ったと思っても、爪の中に白癬菌が隠れているため、再発を繰り返す「水虫サイクル」がいつまでも続きます。よく水虫は治らないといわれますが、その大きな原因が爪水虫なのです。

爪水虫の症状は、爪が変色(白、灰色、黄褐色)し、分厚く、脆くなります。表面は凸凹不平になり、先端は破壊し、爪下の角質が増殖します。爪水虫の大部分は、手足の水虫からの波及により生ずると考えられています。そのため、高齢者に多くみられます。

爪水虫は、症状だけである程度診断することができますが、確実ではありません。正しい診断をするためには、患部の白癬菌を確認することが重要です。爪を少し取り、苛性カリ溶液で処理して顕微鏡で観察します。約5~10分で白癬菌を見つけることができます。さらに、菌を培養して菌種を確定することもあります。

爪水虫の治療は、今でも飲み薬が主役です。内服治療には、選択肢が2つあります。1つは、テルビナフィン1錠を1日1回食後に6カ月間服用するものです。もう1つは、パルス療法といい、イトラコナゾール1回4カプセルを1日2回食後に1週間服用し、その後3週間は服用を休みます。これを1サイクルとして、3サイクル繰り返します。パルス療法は治療期間が短いすぐれた治療法ですが、イトラコナゾールに一緒に服用してはいけない薬があるため、その使用が制限されます。

どちらの治療も、まれに全身的な副作用がみられるため、治療開始前とその後治療期間中に定期的な血液と肝機能の検査が必要です。爪については、治療終了後6カ月~1年間の観察フォローが望まれます。

すべての人が、飲み薬で治療できればいいのですが、以前にこれらの薬で副作用の出た人、肝臓などに持病がある人の一部の人、薬を飲みたくない人には、この治療は使えません。

このような人にとって、昨年発売されたエフィナコナゾール爪外用液は朗報です。1日1回水虫にかかっている爪全体に薬を塗ります。爪が生え変わるまで長期の治療が必要なことと、爪以外に水虫があれば一緒に治療しないといけないのが、この治療の弱点です。副作用として外用した部位に皮膚刺激がみられることがありますが、全身的な副作用はみられません。全身状態を気にかけることなく使用できる、すぐれた治療と考えます。

これまで、爪水虫の治療を紹介させていただきました。医師と相談し、あなたにあった治療で爪水虫を退治して、「水虫サイクル」から脱出してください。