病気について知る病気辞典

高齢者の肺炎球菌ワクチンについて

2015年12月1日

肺炎を予防するために

肺炎球菌ワクチンの予防接種が定期接種として、昨年10月から始まりました。

その背景には、高齢化社会を迎えた日本では、肺炎が脳血管疾患を上回り、がん、心臓病に次いで死因第3位に浮上し、そのうち高齢者では1位になったことが挙げられます。肺炎によって亡くなる人の約95%が65歳以上であり、高齢者では重症化しやすく、死因の上位を占める肺炎を予防することは、重要な課題の一つと考えられています。

日常でかかる肺炎の原因菌にはいろいろありますが、その中で最も多くみられるのが肺炎球菌です。高齢者の肺炎は、加齢によるのみ込み機能の低下から誤嚥(ごえん)性肺炎になることが多いのですが、食事中の誤嚥により、食べ物や飲み物が肺に入り肺炎になることは、あまり多くありません。むしろ、睡眠中に口や鼻の分泌物の中にいる細菌を誤ってのみ込んでしまい、肺炎を起こすケースがほとんどです。

また、抵抗力が低下すると肺炎にかかりやすくなります。糖尿病・呼吸器・心臓・腎臓の病気などの悪化や、風邪・インフルエンザなどの感染も抵抗力が落ちる原因になります。

予防としては、うがい、手洗い、マスクの着用、歯磨きなどで口の中を清潔にしたり、規則正しい生活、禁煙、病気の治療などが大切です。またインフルエンザの予防接種も肺炎予防につながります。

インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの併用により、肺炎になる確率や入院率が低下したことが報告されています。インフルエンザワクチンのみでなく、一回の接種で5年間効果が持続すると言われている、肺炎球菌ワクチンの接種を受けることをお勧めします。

市町によって異なりますが、平成30年度までの間に定期接種に該当する年齢の人は、公費の補助を受けることができるので一度ご確認ください。