病気について知る病気辞典

「子宮内膜症」という病気をご存じですか?

2015年10月8日

子宮内膜症は本来、子宮内腔にあるべき子宮内膜細胞が子宮の外で増殖する病気です。最も頻度が高い場所は骨盤底と卵巣です。

症状はさまざまな骨盤痛(生理痛、生理時以外疼痛(とうつう)、腰痛、性交時痛、排便時痛など)、不妊症、卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)(古い血液が卵巣内にたまりチョコレートのようになる)です。特に骨盤痛は多くの女性の生活の質(QOL)の低下を招いていると言われ、生理痛ぐらい我慢しなければという意識から学校、会社、家庭でつらい思いをしている方が多くいます。

年齢は生理がある期間、すなわち10代から50歳前後まで幅広く分布しています。好発年齢は20代後半から30代前半で、この時期は妊娠を希望する時期と一致するため、不妊で悩まれる方が多くいます。若年者でも市販の痛み止めや低用量ピルが効かない、学校や会社を毎月休む、母親も月経痛がひどい場合は、子宮内膜症が重症化するリスクが高いと言われています。

また40歳以上でチョコレート嚢胞がある場合には癌(がん)化するリスクが上がります。全年齢のチョコレート嚢胞が癌化するリスクは0.7%ですが、40代では4.1%、 50代では 21.9%と上昇します。ガイドラインでは、40歳以上で嚢胞サイズが4cm以上の場合は、手術療法が望ましいとしています。

このように、年齢とライフスタイルに応じた適切な治療が必要ですので、子宮内膜症かなと思ったら、産婦人科専門医を早めに受診してください。