病気について知る病気辞典

経時的変化をみる

2016年1月7日

私たち放射線科医は、撮像されたCTやMRI、単純X線写真(いわゆるレントゲン写真)など、医療画像を読影(※)することが主な仕事です。日ごろ読影作業をしていると、はっきりと診断できる病変がある一方、何なのかよく分からない病変や、良性か“がん”などの悪性病変か区別がつかない病変によく遭遇します。その場合、CTやMRIなどでは造影剤を使った、より詳しい検査を追加することがありますが、それらが有効でない場合もあります。その場合は経過を追って、病変の大きさや形状に変化があるかどうかをみることが、診断の重要な手掛かりになります。いわゆる「経時的(けいじてき)変化をみる」ということです。

よく遭遇するのは、CT検査での肺野の小さな結節の場合です。一度の撮像では炎症か、腫瘍か判別しにくいことがしょっちゅうあります。この場合は数週~数カ月後もう一度撮像して、その経時的変化で診断します。例えば炎症なら経過で縮小しますし、腫瘍なら増大することが多いです。同様に検診などで毎年胸部レントゲンやマンモグラフィー検査などを受ける場合にも、経時的変化をみることは、病変の発見、診断にとても有効です。

経時的変化をみる場合にはどうしても前回の画像が必要なので、同じ医療機関で検査を受ける必要があります。検診を含め、画像検査は同じ医療機関で受けることをお勧めします。

※画像を見て、病気や病気の原因を判定すること