病気について知る病気辞典

がん性疼痛のお話

2016年1月14日

近年、がんはこれまで以上に非常に身近な疾患となってきています。自分や家族が関わる他、報道などでも連日のように何らかの話題が出ています。がんの種類や進行度合いによって経過や治療はさまざまですが、どのような段階であっても問題となるのが“がん性疼痛”です。

がん性疼痛には、①がんそのものによるもの(病変の周辺組織への浸潤や、骨への転移によるものなど)、②がんの治療に伴うもの(術後痛や、化学療法・放射線治療に伴うものなど)、③がんとは直接関係ない、もともとの持病に関係するもの、全身の衰弱によってみられるもの、などがあります。

がんの痛みは、必ずしも病変の進行度によるものではなく、病期の比較的早い段階からもみられることがあります。がんそのものの治療だけでも大変な苦痛を強いられているのに、痛みの出現によって、つらい気持ちはもちろんのこと、食欲が低下したり、眠れなくなったり、日常生活の制限を強いられたり、その結果、気持ちがさらに沈んでくることもあります。

あからさまに痛みを訴えることにためらいを感じ、ずっと我慢している方もあるようです。また、治療に多く用いられる医療用麻薬に抵抗を感じる方もまだまだ少なくありません。痛みは決して我慢することなく、伝えてください。がんの痛みは、治療できる痛みです。原因を考え、適切な対応をすることで、痛みのない、少しでも穏やかな有意義な時間を持つことが可能です。