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統合失調症ってどんな病気? 治療の進め方は?

2016年2月27日

統合失調症は通常16歳から25歳ころに発病しやすく、約100人に1人がかかるポピュラーな病気です。脳の神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの働きが悪くなり、脳の機能の一部が低下することによって起こると言われています。

前兆期には「イライラする」「不安でたまらない」「眠れない」などといった訴えが多く、生活上では、学校の成績が低下したり、仕事に集中できなくなったりします。

急性期には、「周りの人が私の悪口を言っている」「仕事に行くなと命令してくる」など幻聴や、「誰かに見られている」「食事に毒が入れられている」など被害妄想がみられます。そのため、興奮したり、ご自分を傷つけたり、ご自分の部屋に引きこもってしまうこともあります。

精神科への受診はこの時期に多いのですが、本人に困っているという感覚はあっても、病院への受診を嫌がる場合もあります。そのような場合には「今眠れないのでお薬をもらいに行きましょう」「不安を和らげるために受診しましょう」などと本人の困っていることを解決するように伝え、受診を促してください。

治療を受けて急性期が落ち着くと「やる気が出ない」「感情がわいてこない」など陰性症状が目立つ時期がきます。個人差もありますが、身の回りのことができなくなったり、喜怒哀楽が乏しくなったり、人との交流がなく引きこもることもあります。

その後、回復期には次第に気持ちにゆとりが出て、現実感も戻り、会話の量が増えたり、テレビが落ち着いて見られるようになったり、買い物や外出を楽しめるようになってきます。

統合失調症は服薬をきちんと行い、休養、リハビリをすることでコントロールができる病気です。

まず、服薬をきちんと行うことが重要です。統合失調症には主に抗精神病薬というお薬を使いますが、抗精神病薬は脳内の神経伝達物質の働きを調整することによって、気持ちを安定させ、意欲を向上させる効果があります。どんなお薬にも作用と副作用がありますが、統合失調症のお薬の副作用には、手足や口の周りがこわばる、手や体がふるえる、体がそわそわしてじっと座っていられない、尿や便が出にくい、などがあります。薬の飲み心地はきちんと主治医に伝えましょう。

また、副作用を疑った場合には勝手に服薬をやめずに、主治医と相談して判断してもらいましょう。本人の様子をいつも見ている家族の方の情報は重要ですので、きちんと主治医に伝えましょう。

不眠、過労、心配事などストレスが続くと症状が悪化しやすいので、無理をせずしっかりと休養をとることも重要です。

リハビリにはデイケア、作業所、生活訓練、就労支援事業などがあります。自発性や意欲を高め、日常生活に復帰するために、生活技能訓練、人や社会との関わり方の練習、アルバイトや就労に向けての訓練などが行われます。医師や精神科の専門スタッフと相談しながら、自分に合ったプログラムを選びましょう。