病気について知る病気辞典

「尿がちかい」「我慢がきかない」と悩んでませんか?

2016年3月12日

「過活動膀胱」という病気について

突然ですが、おしっこが急にしたくなり、我慢できないことはありませんか?このような症状を「尿意切迫感」といいますが、1日8回以上おしっこにいく、急におしっこにいきたくなる、我慢できずに尿がもれるといった過活動膀胱(かかつどうぼうこう)という病態が、現在注目を浴びています。

全国で約810万人(特に女性)ほどが上記のような症状を認めていると言われており、尿を溜めている時に膀胱が異常に収縮することが原因です。

本来の排尿パターンは、尿を溜める時期、尿を出す時期に分かれており、一般成人の場合、膀胱内に約400cc(缶ジュース1本分)ほど尿が溜まってはじめて、膀胱の収縮(排尿期)がはじまり、尿がでます。

異常収縮を引き起こす病態としては、
①脳から膀胱に至るまでの神経の異常(脳血管障害後、脊柱疾患など)
②膀胱そのものの異常(膀胱壁の知覚過敏、加齢による膀胱排尿筋の障害)
③骨盤底筋及び前立腺の異常(産後の骨盤底筋の弱体化、前立腺肥大症)
④炎症及びがん(膀胱炎、膀胱がん、前立腺がん、子宮がんなど)
が考えられています。

治療法として、元々の病気の治療は当然ですが、膀胱の収縮を抑える薬剤の内服で、ほとんどの方は症状の改善が見られます。また夕食で漬物などの塩分を取ったり、寝る前に水分を取ると、作られる尿の量も増えるので、当然夜間の排尿回数も増えてしまいます。ご注意ください。

ここで一度、みなさんの排尿状況をチェックをしてみましょう。
□昼起きている間に、尿をする回数が多い。(8回以上)
□夜寝ている間に、尿をするために起きる。
□急に尿がしたくなって、我慢が難しいことがある。
□我慢できずに尿をもらすことがある。

上記のうち、1つでもあてはまる人は、過活動膀胱の可能性があります。また、がんが潜んでいることもありますので、「歳だからしょうがない」、「恥ずかしいから相談できない」と思わずに、一度泌尿器科の医師に相談されてはいかがでしょうか。相談されるときは排尿日誌(尿の回数、排尿時間、1回の尿量)をつけておくと診療に役立ちます。おしっこの悩みは抱え込まず、一緒に相談して治療をすすめていきましょうね。

最後になりますが、まだまだ寒い日が続いており、インフルエンザやノロウイルスが流行っています。うがい、手洗い、マスクを励行し、汚物処理は手袋をして扱い、感染予防に努めましょう。