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毒をもって毒を制す?経口血糖降下薬

2016年4月21日

2型糖尿病の治療の基本は食事・運動療法ですが、次に来るのが薬物療法です。
血糖降下薬にはインスリンやGLP-1受容体作動薬などの注射製剤と、SU薬などの飲み薬、経口薬に大別されます。経口血糖降下薬は、30年くらい前は2種類しかなかったのですが、2014年には7種類となり選択肢も増えました。ただ、どの薬がその患者さんに最も適しているかを判断するのが難しくなってきました。今回は、2014年に発売された一番新しいSGLT-2阻害薬についてお話ししてみます。

糖尿病の治療では、できるだけ血糖値を正常に近づけて、尿糖が出ないようにするのが理想とされてきました。ところがSGLT-2阻害薬は、なんとわざと尿糖を増やして血糖値を下げるという、いわば「毒をもって毒を制す」ユニークな薬なのです。
2型糖尿病は肥満の人が多いのですが、残念ながら今までの経口薬は体重を減らす効果があるものが存在しませんでした。しかしSGLT-2阻害薬は、唯一体重が減ることが期待できる経口薬なのです。それならどんどん使えばいいと思うかもしれませんが、いろいろな制約や注意すべきことがあり、みんながみんなに適するわけではありません。詳しい内容については主治医に相談してみてください。

一言でいうと、比較的若年で肥満があり、合併症があまり進んでおらず、腎機能が正常な人がよい適応です。投与初期は脱水対策、また女性の場合は尿路感染や性器感染に対する注意が必要です。