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運動器検診

2016年8月18日

今年4月から、学校検診に運動器検診が新しく加わりました。

先日ある番組で「最近の小学生は握力や手先の器用さがなく、字を書くのにHB鉛筆では硬過ぎてうまく字が書けないので、4B鉛筆を推奨している」とか、「中学生でもキャッチボールやバッティングがほとんどできないので、ソフトボールの授業はだいぶ前からやっていない」などといわれており、最近の子どもの運動能力の低下に驚いていました。

私も日々の診療の折、普通に道を歩いていて転んだだけで手首を骨折したり、サッカーのゴールキーパーで、ボールを受け損ねて骨折した子どもに遭遇しておりました。

これらの運動不足からくる運動器の障害は、老人のロコモ症候群に対し「子どもロコモ」ともいわれています。将来、手足や腰の関節障害から、寝たきりにはならなくとも種々の運動器障害が早期に出現し、健全な日常生活が送れなくなる可能性があるそうです。また逆に、最近の子どもの中には、運動のし過ぎによる運動器の障害「オーバーユース症候群」もしばしば指摘されており、先の「子どもロコモ症候群」と合わせて、子どもの運動器障害の二極化が進行しているともいわれています。

私も先日、小学1年生の運動器検診を行ってみて、背骨が真っすぐでない子どもや、足の関節や腱が硬いためしゃがめない子どもが、実際に何人もいることを目撃し、現在の子どもの生活習慣が運動器に及ぼす影響について考えさせられました。