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頭痛・肩こりは、下がってきたまぶたのせい?まぶたについての最新情報です!

2016年9月17日

最近、テレビなどで「まぶたが下がると肩がこる」とか、「ふたえの手術をしたら肩こりがなおる」などの情報が流れています。これらの情報は本当でしょうか?もし、症状があったら治療が必要なのでしょうか?

私たち、形成外科の学術集会(学会)では、“まぶたの変化でいろいろな症状が起こる可能性がある”、“症状によって手術方法も違ってくる”という報告が毎年のように報告されています。

実は頭痛、肩こりだけでなく、不眠、気分の障害、原因のない不安、原因不明の疼痛やしびれ、疲労感、体の硬さ、顎の音や痛み、まぶしさなどの自律神経失調、呼吸障害まで関連しているという報告があります。私もまぶたの治療(手術)をしていますが、患者様から「関係ないと思っていた症状までよくなった」と喜ばれることがよくあります。特に下がってきた分、まぶたに力を入れて開けていて、他人から見たら全然下がっていないように見える人の方がいろいろな症状が起こりやすいようです。それらの人の特徴として、まぶたに重さを感じたり、目の奥に痛みを感じることがよくあります。

ただ、この疾患(下がりまぶた=眼瞼下垂:がんけんかすい)はまれに起こる特別なものかというとそうではありません。人間のまぶたの構造はとても弱く、目を開けて生活していると少しずつ壊れていきます。顔にしわができるのと同様、程度の差はありますが、誰でもなってしまうのです。ですから「まぶたが下がってきたかもしれない」と心配をする必要はありません。

もめば治まる程度の肩こり、時々おこる軽い頭痛などでは手術の適応にはなりません。まぶたを不必要に触らず、大切にしましょう。

治療対象となるのは、しばしば頭痛で吐き気をもよおすとか、睡眠薬を常用しないと眠れないとか、車の運転が危ない、など仕事や生活に支障がでるほどの症状をお持ちの方になります。

また、「ふたえの手術をしたら肩こりがなおる」というのは間違いです。下がりまぶたの手術をすると、その傷を目立たなくしたいので、ふたえを作ってその中にひきこむわけです。周りから見ればふたえにしただけのように見えるので、そのような情報が広がったのでしょう。

ふたえにすることだけが目的の手術で症状がとれることはなく、むしろより悪化することがありますので、気をつけてください。安易なふたえの手術で症状が悪化して、修正手術しても治らずに苦しんでいる方もたくさんいるのです。

あと、ふたえのりなどは必要な時だけに。長く使っていると皮膚が伸びてしまいます。