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胆石を指摘されたら、どうしたらいいのでしょう?

2016年9月24日

最近の健診やドックでは、超音波検査や腹部CT検査が取り入られた結果、症状もなく偶然発見される「胆石症」を指摘された方は多くいると思います。胆石症には胆嚢(たんのう)内にできる胆嚢結石(8割)と、胆管内にできる胆管結石(2割)があります。今回は特に症状がなく、偶然発見されたサイレントストーン(無症状胆石)について、正しい知識と今後の付き合い方を話していきたいと思います。

当然ですが、症状のある胆石症は治療の対象になります。

胆石は、肝臓で作られる胆汁の成分が濃縮し結晶化することで、その通り道の胆管や胆嚢にできます。その成分から7割がコレステロール結石であり、一般人口の10人に1人が胆石を保有していると思われます。

無症状胆嚢結石症の方のうち、痛みなどの有症状の発生する割合は年に2~3%で、最終的に保有者の有症状化率は15~50%にみられ、経過に関わらず胆嚢摘出術に至るのは20~40%程度とされています。有症状化率は最初の1~3年が最も高く、長期に渡りフォローされている人ほど合併症の発生頻度は低下します。そのため、取扱い規約上では無症状胆嚢結石症は治療せず経過観察で良いことになっています。

一方、胆管結石は無症状であっても、胆管炎や膵炎などの重症の合併症を生じやすく、症状がなくても発見しだい治療が必要になります。

胆嚢結石症の病態も様々で、痛みなどある人は治療の対象になり、無症状のサイレントストーンの人でも予防的に胆嚢摘出術が推奨される場合があります。それは、胆嚢がんの合併を完全に否定できない場合と胆嚢がん発生高危険の病態を合併している場合です。前者の病態は胆嚢内に結石が充満したり萎縮が著明で、胆のうの状態がエコー等で精査できない場合であり、後者は胆嚢壁が石灰化していたり、先天的胆管合流異常を認める場合です。

実際、胆石があると胆嚢がんが増加したという証拠・証明はないのですが、手術を受けた胆嚢がん患者の約35%は胆石症を合併しています。そのため、症状が無くても、無症状胆嚢結石を指摘されたら、直ちに専門医を受診し、胆嚢が十分観察できる状態であれば、年に1~2回にエコー検査等をしながら定期的に胆嚢結石の状態と胆嚢壁の評価を受けながらの経過観察で良いと思われます。

サイレントストーンとして経過観察している方で、少しは症状があるが時々であったり違和感程度なので我慢したり放置している人や、過去に胆石発作を起こしたが現在は無症状である方は、より積極的に専門医に相談し、手術を含めた治療を選択されたら良いと思います。

日常生活で大切なことは、脂肪分の多い食事を避け、過食や偏食のないよう規則正しい食生活を送ります。さらに、過労やストレスを避けて睡眠を十分とり、生活することが大事です。最近流行の過度のダイエットをするとどうしても食事を極端に控えたり不規則になりがちで、かえって胆汁の流れに停滞が起こり、胆石ができやすくなるため注意しましょう。