病気について知る病気辞典

耳垢

2016年11月1日

奥に押し込まないように注意しましょう

いわゆる「耳あか」ですが、耳鼻科では耳垢(じこう)と呼びます。その耳垢が固まって、耳の穴をふさいでしまう疾患を耳垢(じこう)栓塞(せんそく)といいます。

耳垢は耳の穴の皮膚老廃物から成り、奥から生じて、外の方へと次第に移動していき、入り口付近に集まってきます。そして、耳の外へポロリと脱落していきます。元々、このように自然除去される傾向があります。たくさんたまっているように見えても、奥までぎっしり詰まっているということはそう多くありません。たいてい入り口付近に集中しています。

しかし、患者さん自ら耳垢を奥へ押し込んでしまったというケースもしばしば見かけます。「綿棒で耳掃除した後、がさがさ音がする」とのことで来院され診察。耳垢が鼓膜に接触するくらい押し込まれている状態を見ると、耳垢取りにあまり執着しない方がいいのではと思ったりもします。

もちろん何をしたわけでもないのに、奥までぎっしり詰まってしまっている例もあります。多くは湿った耳垢で、内部に残留しやすいタイプです。外に出にくいために、中で耳の穴の形に沿って乾いて硬くなってしまうのでしょう。こうなってしまったら自分では除去できず、耳鼻科医の出番となります。

小児でも、時に奥まで硬い耳垢が充満している場合があります。お母さんが取ろうとしたら痛がって耳掃除させてくれない。このような時、硬い耳垢が奥まで続いており、入り口辺りを触っているだけのつもりが、実は硬い耳垢を介して、鼓膜を刺激していた、というようなことがあります。こんな時、深追いしてはいけません。

いずれの場合も、難しいと思ったら、自分で何とかしようとせず、耳鼻科医を訪ねましょう。