病気について知る病気辞典

月経異常と受診のタイミング

2016年12月24日

「生理」は医学用語では月経と呼びます。月経が正しくあるかどうかは女性にとって大切な健康のバロメーターです。

正常な月経の条件は周期が25~38日の範囲、量は20~140mlで、多い日でもナプキンは2時間以上は持つ、持続期間は3~7日間、月経痛はあっても軽度です。以上の項目を満たしているかどうか、まずはご自分でチェックしてみましょう。

次に受診をする目安ですが、①月経が7日以上遅れているときや妊娠に関係なく2カ月以上来ていない時、②ナプキンが30分も持たない出血や大きな塊を伴う時、③持続期間が10日以上の時や一度終わったのに再び出血するいわゆる不正出血がある時、④痛み止めがきかない強い月経痛が繰り返す場合やこれに便通時の痛みや不妊を伴う場合です。

さらに上記の①から④の番号に対して、どのような病気が考えられるかについてお話しします。

①については、妊娠以外では、排卵の異常やホルモンバランスの乱れが考えられます。その原因として、ストレスや過度なダイエットなどが影響していることがあります。基礎体温をつけていれば、グラフにして受診の際に持って行きましょう。基礎体温は変わったことがなくても普段からつける習慣をつけておくと、体調の自己管理ができ、診断の役に立ちます。治療はホルモン検査の結果にあわせて、ピル療法などのホルモン治療がおこなわれます。

②および③では、子宮筋腫や子宮腺筋症などの病気が考えられます。特に貧血や不正出血を伴うときは、早く受診した方がいいです。その際はがん検診もあわせて実施されることが多いと思います。治療は年齢や程度によって違いますが、薬や手術が必要となる人もいます。

④月経痛がある人は多いと思いますが、年々ひどくなっている方や痛み止めがきかないくらいひどい場合は、受診が必要です。病気としては子宮内膜症や子宮腺筋症が考えられます。中には子どもができにくい原因となっている人もいます。

子宮内膜症は、成熟女性の10人に1人がかかっているといわれ、晩婚や晩産が要因の一つと考えられています。もともとは20代後半から30代に多い病気と考えられていましたが、最近では10代の若い方にもこの病気が起こっていることがわかってきています。学校や仕事に支障がでるような強い月経痛があるときは、勇気を出して診察を受けましょう。治療は年齢や症状、子どもさんを望んでいるかに応じて、低容量ピルや内膜症専門薬による治療や、場合により内視鏡手術が行われます。

以上のように、月経の状態は女性特有の病気の発見のきっかけとなる大変重要なものです。日頃からチェックを心がけ、心配なことがあれば早めに受診することをお勧めします。

日本は欧米に比べて子宮がん検診などの受診率が非常に低いとされています。日々のセルフチェックに加え、定期的な婦人科検診を受けることがとくに重要です。