病気について知る病気辞典

甲状腺の病気

2017年1月26日

一般に60歳以上が老年と呼ばれていますが、その年代で、甲状腺の病気は決して少なくありません。性別では3対14で女性に多く、40歳をピークに見られる特徴があります。

老年の特徴は、若年に比べ症状が軽く、若い人のようにはっきりした症状が現れません。何らかの合併症を持つことも多くなり、しかも心身に老人性変化があるので診断が難しくなっています。そのため、長い間他の病気と診断されて治療を受けていることもあるのです。

老人の甲状腺機能低下症の症状では、次のように診断されることがあります。
「貧血、顔のむくみ、タンパク尿、高コレステロール血症」→腎臓の病気、「声がれ、呼吸困難」→気管支炎、「疲労しやすい、手・足・肩の筋力低下」→整形疾患、「皮膚乾燥、かゆみ、脱毛」→皮膚科疾患、「しゃべりが遅い、物忘れ、注意力・記憶力の低下、不眠、うつ症状」→認知症、「ドキドキする」→心臓の病気、「手足のシビレ、寒がり」→末梢神経炎、「いびきをかく、無関心でウトウトする」→脳血管障害、「難聴、立ちくらみ、めまい、耳鳴り」→耳鼻科疾患、「便秘」→胃腸疾患、などです。
そしてこれらの症状は、みな徐々に起こってくるため分かりにくいのです。

同じく甲状腺機能亢進(ルビ・こうしん)症バセドウ病は(若年に多いと思われがちですが)、心不全を合併しやすく、呼吸困難やむくみが出ます。65歳以上ではほとんど体重減少がみられ、若年患者に多い食欲亢進がない代わりに、胃部不快、腹痛、悪心嘔吐(ルビ・おうと)などが現れ、注意が必要です。甲状腺の腫れも目立ちません。