涙道閉塞症(るいどうへいそくしょう)(なみだ目)で困っている患者さんへ
たてまつ眼科クリニック 立松良之 先生
なみだ目で困っている人、あきらめている人が大勢いると思われます。
かつては眼科医も、涙が出なくて目が痛くて困る病気よりも、涙が多いほうがましだから我慢しましょうなどと言っていたようです。
なみだ目の原因の多くは涙の下水道がつまってしまって、目のほうに涙がいつもあふれてくる状態です。台所の流しの下の排水管がつまって水が上がってくる状態を想像すると分かりやすいと思います。この病気(涙道閉塞症)は一日中涙がたまってうっとうしいだけでなく、目やにも出て、見え方(視機能)も悪くなることが分かっています。例えば私たちが目薬をさした瞬間は目の表面に水がたまって一瞬見えにくくなりますが、その状態が一日中続くのですから見え方が悪くなるのも納得できると思います。
涙や目やにのための目薬を入れ続けても一向に治らないという方は、涙の下水道がつまっている可能性が高いです。涙の下水道のつまりを治さない限り、いつまでも治りません。
皆さんの目頭の上下に小さい穴があって、ここが涙の排水口(涙点)です。目を潤したあとの涙はここから排水管(涙小管〈るいしょうかん〉、涙嚢〈るいのう〉、鼻涙管〈びるいかん〉)を通って鼻のなかに流れ出ますが、これらの経路のどこかがつまっていることが涙道通水検査で診断されたら次は治療です。
これまで医師が勘に頼って目頭にある涙点からチューブを盲目的に入れる方法が行われてきましたが、誤ったところにチューブが入ってしまったりして、治療成績はそれほど良くありませんでした。
そこへ21世紀になって涙道内視鏡(るいどうないしきょう)が登場しました。
1ミリよりも細い直径0.9ミリの内視鏡で涙の下水道に入っていくことができ、つまっているところを直接見ながら開通させられるので、安全かつ確実な治療が可能となり、治癒率も飛躍的に向上しました。松山市で2カ所、東温市で1カ所の医療機関で涙道内視鏡の治療が受けられますので、なみだ目で困っている人はあきらめずに受診してご相談いただければと思います。

