間欠性跛行(かんけつせいはこう)について
間欠性跛行(かんけつせいはこう)について
みやぎクリニック 宮城和富 先生
しばらく歩いているうちに、足が痛む・しびれる・力が入りにくくなるといった症状が強くなり、歩けなくなってしまう。しかし、少し休むと再び歩けるようになる。このような症状を間欠性跛行といいます。
間欠性跛行の主な原因として、2つの病気があります。動脈硬化が原因で血管に十分な血液を送ることができなくなり起こる閉塞性動脈硬化症と、脊柱管(背骨に囲まれた管状の空間)内の神経圧迫による腰部脊柱管狭窄症です。まれに、両者を合併している場合もあります。それぞれの特徴は、閉塞性動脈硬化症では、片側性でふくらはぎより下にしびれなどの症状が現れることが多く、さらに下肢を冷たく感じたりします。一方、腰部脊柱管狭窄症では、お尻の部分から足全体に症状が現れるという傾向があります。神経根型と馬尾型とがあり、神経根型は片側性に、馬尾型は両側性に現れることが多いです。
閉塞性動脈硬化症の診察では、足の甲やくるぶし辺りで脈を触れることが可能かどうかを診ます。足の血圧と腕の血圧を測定して、その比(足の血圧/腕の血圧)を求めます。通常は1以上になりますが、0.9以下であった場合には閉塞性動脈硬化症の可能性があり、血管を見る画像検査(血管超音波検査や血管造影検査)が行なわれます。腰部脊柱管狭窄症の診察では、姿勢による症状の変化を確認します。腰部脊柱管狭窄症では、前かがみになると、神経に対する圧迫が軽減され、症状が楽になります。逆に、背筋を伸ばして立ったり、身体を後ろにそらしたりすると神経が圧迫され、痛みやしびれが強くなります。その後、腰の神経の状態を見る画像検査(MRI検査)が行なわれます。
間欠性跛行の治療法には、保存的治療(薬物療法など)と手術的治療があります。薬物療法は、閉塞性動脈硬化症には血管拡張剤や抗血小板薬などが用いられます。腰部脊柱管狭窄症には、神経根型に神経障害性疼痛緩和薬が、馬尾型に血管拡張薬が用いられます。手術は、閉塞性動脈硬化症には、血行再建術(カテーテル治療やバイパス手術)が必要となることがあります。腰部脊柱管狭窄症には、神経の圧迫を取り除くための手術(除圧術)や脊椎固定術が行われることもあります。
閉塞性動脈硬化症の予防には、動脈硬化の進行を抑えることが重要です。動脈硬化を早めるものとして、糖尿病・脂質異常症・高血圧・喫煙・加齢などがあります。すでに病気にかかっている人は、適度な運動や食事制限、内服薬でのコントロールが重要です。特に、禁煙は必須です。腰部脊柱管狭窄症の予防には、日頃から姿勢を正しく保つことが必要です。自転車こぎは痛みが起こりにくいので、よい運動になるでしょう。
間欠性跛行が進行すると、次第に日常生活を送ることが困難になっていきます。症状が出てきた場合は早期に医療機関にかかることが重要です。

