病気について知る病気の解説

その痛み「神経障害性疼痛」かも

2021年5月28日

 「背中から腕にかけてビリビリとしびれるように痛い」「自転車はいくらでも乗っていられるけど、歩いているとお尻から太ももにかけて痛くなり、いったん座りたくなる」─こんな症状でお困りの方は多いのではないでしょうか。その痛み、「神経障害性疼痛」かもしれません。
 痛みは大きく分けると以下の二つに分類されます。一つ目は、打撲や切り傷、やけどなどのけがをすることによって痛いと感じる「侵害受容性疼痛」です。一般的にイメージされる痛みで、関節リウマチや膝などの変形性関節症、歯の痛みなどもこれに該当します。もう一つが、何らかの原因で神経が障害されて起こる「神経障害性疼痛」と呼ばれる痛みで、冒頭に書いたような症状に代表される痛みです。首や腰の椎間板ヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症などが原因として多いです。
 この二つの痛みは治療方法が異なります。神経が原因である痛みには専用の薬があり、著効を示す場合もあります。
 痛みは長引くと痛みを感じる物質が多く作られ、さらに痛くなったり、不安やストレスもさらに痛みを悪化させる「痛みの悪循環」を引き起こし、治すのが難しくなることがあります。痛みにお困りの方はできるだけ早めに整形外科やペインクリニックなどの専門の病院への受診をお勧めします。痛みから解放され、気持ちの良い毎日を取り戻しましょう。