病気について知る病気の解説

わたしってドライアイ!?

2022年7月8日

Q ドライアイってどんな病気?
 涙の安定性が低下する病気です。涙は、まばたきをする度に目の表面にひっつき目を保護します。
 そのため、涙の量が少なかったり、涙がひっつくために必要なものが少なかったりすると、目が乾く、ごろごろするなど様々な症状が現れ、目の疲れの原因にもなります。ひどくなると、見え方が悪くなったり、目の表面に傷がついたりすることもあります。

Q ドライアイになる原因を教えて!
 多いのが「3つのコン」(パソコン、エアコン、コンタクトレンズ)に代表される環境要因です。パソコンやスマートフォンの画面を長時間みることで、まばたきの回数が減る、エアコンなどの風が直接眼に当たる、コンタクトレンズの使用などで、涙の状態が不安定になります。その他、加齢やホルモンバランスの乱れ、喫煙、ストレスなどでも、涙の量が減少しますし、シェーグレン症候群(※1)や眼瞼痙攣(がんけんけいれん、※2)、結膜弛緩症(けつまくしかんしょう、※3)などの病気が原因で、ドライアイを発症・合併することもあります。

Q どうすれば治るの?
 原因が1つでない場合も多く、ドライアイを完治させることは難しいです。環境や病気など原因がはっきりしている場合は、その原因を解消することが重要です。次は目薬です。市販の目薬で改善することもありますが、症状が改善しない場合は、眼科で指示された目薬を使用した方が良いです。重症の場合は、涙の下水管である「涙点」をプラグで塞ぐなどの処置や手術が必要な場合もあります。

Q ドライアイを予防するには?
 先述した「3つのコン」をなるべく避けることが予防への近道です。オフィスワーカーは、特にドライアイになりやすい環境にあります。パソコンを使用の際、休憩を適宜入れる、画面を目線の下の方に置く、それだけでも症状が軽くなります。コンタクトレンズ使用やエアコンの直風もなるべく避けた方が良いです。ドライアイメガネも1つの手です。規則正しい生活や青魚の摂取も、予防に効果的といわれています。

Q ブルーライトはドライアイを悪化させる?
 ブルーライトは、パソコンやスマートフォン、LED照明などに含まれる光で、ドライアイの発症や悪化の原因になるといわれますが、最近、ブルーライトカット眼鏡の効果は少ないという報告もでています。

 ドライアイ症状がある方は、眼科の先生にどの治療が最適か診てもらわなければいけません。実際、眼瞼痙攣が隠れていた、シェーグレン症候群であった患者さんもおられます。患者さんにとって不快な「ドライアイ症状」、できるだけ改善できればいいですね。

※1シェーグレン症候群…涙や唾液の量が少なくなる全身の病気
※2 眼瞼痙攣…まばたきがスムーズにできない病気
※3 結膜弛緩症…白目の表面の結膜がたるむ病気